[大川村インタビュー]和田知士さん

  • 更新日:2022/03/08
  • 公開日:2022/04/01
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2011年に大川村長選に初当選してから3期目を迎えた和田村長は大川村出身。大川村役場に入庁後、企画課長や事業課長などを歴任されました。村の先頭で舵を切る村長という立場から見た大川村の事を伺いました。

学生の頃は高知市内に出ていたこともありましたが、その後は村に帰ってきて結婚して、28年間役場の職員として働かせていただきました。その後55歳から現在まで、村長を務めさせていただいています。

――今も昔も、村を出てそのまま、という方はもちろんいると思いますが、和田村長は高知市に出られたあと、村に戻ってこられたのですね。

私は長男だったことも大きいです。当時は働く場所がないから帰ってこられない、なんて事もありましたが、今は花卉栽培など、自分が面白い・やりたいと思ったことで起業している方も多く、そのおかげで雇用も生まれていますから、昔よりもずっと帰ってきやすい、働ける環境になってきていると思います。

――青年団の団員のほとんども村外出身者と伺いました。

そうですね。実は、役場の職員も約半分が村外の方で構成されています。青年団には昔と違っている部分もありますが、村づくりの一翼を担う団体になってくれればありがたいですね。

どっさりありますよ(笑)。でも何よりも人があったかい。私の事を子供のころから知ってくれている人は未だに名前で気軽に呼んでくれてありがたい限りです。(村民の皆様に)色々とご不便をおかけしている部分もありますが、それでも一丸となって村を支えてくれて…ありがたい。本当に人情があります。

――人口が少ないからこその団結力という感じがします。

そうかもしれません。そういった呼びかけをずっとしていたこともありますが、それでも人情がなければ…ありがたい限りです。

医療の面でご不便をおかけしているというのはどうしてもありますが、今は多くの先輩が作ってきた環境や、中学校までの給食費・医療費の無料化、保育園の保育料無料化などがあります。

――若い方の移住しやすさ、暮らしやすさも向上しているんですね。

どう受け取られるかは村民の皆様によります。村にはコンビニがなくて、近隣の町まで行くにも車がないとなかなか…という実情もありますから。 ただ、私個人としてはまだ元気なので、村で過ごしていてそこまで不便さは感じないです。

――高知県の色々な市町村にお邪魔してお話を聞いてきましたが、大川村は移住に力を入れている市町村の一つだと感じています。

移住に力をいれたのは比較的最近で、地域おこし協力隊も積極的に募集をしています。現在は3年後に大川村で起業・定住ができる方を募集していて、最近も任期を終えられた方が起業してくださいました。

――こうしたい、というビジョンをお持ちの方は、叶えやすい環境なのかもしれませんね。

はい、これは明言している通りですね。やる気をもって色々と動いてくれる方なら、村としてはきちんと支援をしていきます。一生懸命やってくれたら失敗したっていいんです。それを肥しにしてくれれば。

34の自治体のうちの1つとしてずっと守っていきたい場所です。 そのためにも人口の確保、400人以上の維持というのはとても大事ですが、これは私ひとりでは絶対にできない。村民の皆様ひとりひとりのご協力があってこそ叶えられることだと思います。

――――2021年に発表された国勢調査では、日本一人口の少ない自治体から脱却されました。

そう、脱却。よう言うてくれました!中には「残念ながら…」とか「1位じゃなくなった」と残念がる方もいますが、それはさみしい話です。 大川村の主役は村民です。村として、私たちは移住者の皆様への支援、若い方が住みやすい環境づくり、そういったものを通して人口の増加にも努めながら、村民の皆様と共に村づくりを進めていきます。

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